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ASSH会員が第63次南極観測隊越冬隊長に

澤柿教伸さん(雪崩事故防止研究会会員)が第63次南極観測隊越冬隊長に決定

 11月2日、澤柿教伸さん(54歳)が第63次南極観測隊越冬隊長に決定した。来年11月に日本を出発し、帰国は再来年3月。14ヶ月を昭和基地で過ごし、観測、野外調査、基地の維持などを果たし、隊員全員を日本へ無事に連れて帰る重責を担うことになる。雪崩事故防止研究会の仲間が、越冬隊長になったことを非常に嬉しく、誇りに思う。

 研究会には、南極観測隊員になった会員が7名いる。越冬隊長になるのは、樋口和生さんに次いで二人目だ。澤柿さんは樋口さんの後輩で北大学山岳部のOB。現在、法政大学社会学部准教授だ。「地球科学」を教え、「探検と冒険ゼミ」で野外に根ざした探究の醍醐味を教えている。研究フィールドは南極、グリーンランド、南米パタゴニア。まさに澤柿さんは、“極限のフィールドワーカー”だ。
 私は、澤柿さんが学生のときから交友がある。北大生が利尻山と大雪山で遭難したとき、捜索隊に参加してくれ、学生たちのリーダーになってもらった。若いときから、頼もしい山男だった。
 2013年、北大低温科学研究所の杉山慎教授のグリーランド氷河調査に同行し、北海道テレビ放送HTBでドキュメンタリー番組を制作した。氷河を先頭で歩くのは、いつも澤柿さん。ルートの選び方を見て、非常に優れたフィールドワーカーだと感嘆した。
 登山界の雪崩の常識を打破することを目標に故福沢卓也、樋口和生と私の3人は、雪崩事故防止研究会を設立(1991)した。私たちの活動により、登山界の常識を打破し、変革できたと自負している。雪崩の次に樋口さんと私は、南極観測隊の改革を目標にした。「このままでは南極観測隊から死者が出る」との国立極地研究所の危機感を知ったからだ。私は3度、夏の南極へ。樋口さんは2度越冬し、3度目で第57次南極観測越冬隊長になった。私は、澤柿さんが第63次南極観測越冬隊長としてどのように振る舞うのか、とても楽しみにしている。

 

https://www.nipr.ac.jp/antarctic/info/20201102.html

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